薬機法の範囲内でAIに引用される商品説明

ecforceで化粧品や健康食品を販売しているショップからは、薬機法を守ると「うるおいを与える」程度しか書けず、商品説明がどれも同じになるという相談が寄せられます。AIに聞いても自社の商品が引用されない、という悩みも一緒に出てきます。
薬機法が制限しているのは「効果の断定」であり、「事実の具体性」までは制限していません。成分の名前と配合の事実、使い方の手順、対象となる肌質や生活場面。他の自社商品との違い、テクスチャや香り、内容量と使用目安。これらは薬機法の範囲内で書けますし、AI検索が引用する材料にもなります。引用されないのは法の制限のせいではなく、制限を避けるうちに事実まで削ってしまっているからです。
この記事では、書ける事実の種類とAIが引用する構造、表現の境界の引き方、ページ間で記述をそろえる方法を整理します。
結論: 効果を語らず、事実を語る。事実は具体的であるほど引用される
書けない(効果の断定) | 書ける(事実) |
|---|---|
シミが消える | 美白有効成分〇〇を配合(医薬部外品の場合)。〇〇は△△として承認された成分 |
若返る | 〇〇(成分)を△%配合。テクスチャは□□ |
痩せる | 1食あたり〇kcal。〇〇(成分)を△mg含有 |
病気が治る | 対象: 〇〇な生活の方。使用目安: 1日△粒 |
副作用がない | 全成分表示。〇〇不使用(事実として) |

重要な考え方: AI検索は「効く」という主張を引用しません。引用するのは「何が、どれだけ、どう」という事実です。薬機法が禁じる表現と、AIが引用しない表現は、ほぼ重なっています。化粧水なら「肌が生まれ変わる」ではなく「〇〇を配合、さっぱりした使い心地」のほうが引用される側です。効果の言葉をひとつずつ、事実の言葉に置き換えます。
薬機法の範囲内で書ける事実
種類 | 例 | 引用される質問 |
|---|---|---|
成分と配合 | 主要成分の名称、配合の位置(全成分表示の順序)、不使用成分 | 「〇〇配合の化粧水は」「△△フリーの製品は」 |
使い方 | 手順、量、タイミング、併用の順序 | 「〇〇はいつ使う」「△△と併用できる」 |
対象 | 肌質、年代、生活場面、季節 | 「乾燥肌向けの〇〇は」 |
物性 | テクスチャ、香り、色、pH、粘度 | 「さっぱりした〇〇は」 |
規格 | 内容量、使用目安期間、容器の形状 | 「〇〇は何日分」 |
製造 | 製造国、工場の認証、検査 | 「国産の〇〇は」 |
自社商品間の比較 | AとBの成分・テクスチャ・対象の違い | 「〇〇と△△の違いは」 |
これらは薬機法の効能効果の範囲を超えません。ただし、事実を並べるだけでは足りません。乾燥肌の方が「〇〇はいつ使うのか」と聞いたときの答えになる形に組み立てます。表の「引用される質問」に自社の商品説明が答えているかを確認してください。
AIが引用するページの構造
位置 | 内容 |
|---|---|
冒頭 | この商品が「何で、誰向けで、どう使うか」を2〜3文の事実で |
見出し「主な成分」 | 成分名と配合の事実。表で |
見出し「使い方」 | 手順を番号付きで |
見出し「こんな方に」 | 肌質・生活場面の事実。効果の約束ではなく対象の記述 |
見出し「〇〇との違い」 | 自社の類似商品との比較表 |
見出し「よくある質問」 | 併用・保管・使用期限など事実で答えられる質問 |
全成分表示 | HTMLテキストで(画像にしない) |
ecforceの商品説明欄で見出しや表が使えるかは、仕様で確認してください。使えない場合は、商品説明とは別のコンテンツページに詳細を置き、商品ページからリンクします。レシピ本の巻末に成分表を載せるような形です。まず主力商品ひとつを、上の並び順に組み替えます。
表現の境界と、区分ごとに書ける範囲
区分 | 化粧品 | 医薬部外品 | 健康食品 |
|---|---|---|---|
効能効果 | 定められた範囲(56項目)内 | 承認された効能効果 | 原則不可。機能性表示食品・栄養機能食品は届出・規格の範囲内 |
成分の事実 | ○ | ○ | ○ |
使い方・対象・物性 | ○ | ○ | ○ |
体験談 | 効果を示唆しない範囲で | 同左 | 同左 |

具体的な範囲は最新の通知で確認し、必要なら薬事の専門家にも見てもらいます。この記事は、表現の可否を判断する代わりにはなりません。サプリメントと化粧品では、書ける範囲がまったく違います。自社商品の区分が化粧品・医薬部外品・健康食品のどれにあたるかを、上の表に当てはめて確認します。
ページごとに記述がずれる問題
商品ページ、LP、成分説明ページ、FAQ。同じ成分なのに、名前や配合、対象の書き方がページごとに違うと、AIは矛盾として検出します。「ヒアルロン酸Na」と「ヒアルロン酸」が混ざる、「乾燥肌向け」と「すべての肌質に」が混ざる、といったずれです。防ぐには、事実の記述を1か所で管理し、各ページはそれを参照する形にします。主力商品の成分名が全ページで同じ表記かを、まず検索して確かめます。
書いたあとも、手は離せません
商品のリニューアル、成分の変更、法令の通知の更新。そのたびに、全ページの事実をそろえ直すことになります。LPが多いブランドほど、古い成分表示や古い対象の記述が残りやすくなります。押し入れの奥に去年のチラシが残っているようなものです。矛盾したページは、引用元から外れます。
データポイント: 高権威ドメインで81ページを30日間追跡した実験では、ChatGPT検索の引用カバレッジは最大でも42%でした。Google AI Modeは初週59%から30日目に26%まで下がっています。品質が同じでも、構造によって引用されるページとされないページに分かれます。

Search OSは、ecforceを含む化粧品・健康食品のショップを支えます。商品ページ・LP・コンテンツページの記述が一致しているかを、継続的に確認します。構造化データが正しいか、AIクローラーが実際にどのページを取得しているかも見ます。矛盾や取得漏れは、修正対象として整理します。表現の可否を判断する層ではありません。決めた表現が全ページで一致し、AIに読まれているかを見続ける層です。
よくある質問
事実だけ書くと売れなくなりませんか
効果を断定する表現は、法的なリスクがあるだけでなく、AIと検索エンジンからの信頼も下げます。事実が具体的な商品説明は購入前の質問に答えられるため、比較検討の段階で選ばれやすくなります。
口コミ・レビューに効果の表現があっても大丈夫ですか
事業者が選んで載せるレビューは、事業者の表現とみなされることがあります。効果を断定するレビューを目立つ位置に置くのは避けてください。
構造化データのProductに成分を入れられますか
Productの標準属性に、成分の項目はありません。本文のテキストと表で伝えてください。
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参考資料
厚生労働省: 医薬品等適正広告基準
消費者庁: 機能性表示食品について
Google Search Central: Creating helpful, reliable, people-first content
Google Search Central: AI features and your website